どうも。私は、プロ鉛筆画家の中山眞治です。
突然ですが、あなたは日ごろから、「趣味らしい趣味がなくて時間を持て余すことがある」「何か打ち込めるものが欲しい」「充実感を得られる生活がしたい」などと考えることが多くなっていませんか?
人によっては、画家になりたいと思ったこともあるでしょう。しかし、どこから・どんなふうにスタートすれば良いのか分からない…。そんなあなたのために、このガイドを作成しました。
鉛筆画・デッサンの基本からプロの技術まで、初心者にもわかりやすいステップバイステップ形式で解説します。ご自身のペースで学べるこのガイドを手に、あなたも夢の画家への第一歩を踏み出しましょう。
プロのアドバイスや実践的なテクニックを通じて、鉛筆の一筆一筆が、あなたのアートの世界を広げていきます。夢を現実に変える旅が、今、始まります。
それでは、早速見ていきましょう。
鉛筆画・デッサンの基本知識
鉛筆の種類とその特性
鉛筆は、描画の基本となる道具の一つです。鉛筆にはさまざまな硬さがあり、それぞれが異なる描写性を持っています。H(Hard)からB(Black)へのレンジで、Hは硬くて細い線が描け、Bは柔らかくて太く濃い線を引けるのが特徴です。
例えば、4Hは硬い鉛筆で、細部の描画に適している一方、6Bは濃くて太い線が描け、影をつけるのに適しています。
デッサンとは何か?
デッサンとは、フランス語で「描画」を意味する言葉です。絵画において、デッサンは物や人物の形を捉え、それを画面上に再現する技術のことを指します。
つまり、立体の対象物を平面に描き起こすことです。そして、デッサンの練習は、観察眼を養い、物の形や構造を正確に理解するのに役立ちます。
制作に入る際には環境を整えよう
まず、制作に入る際には、集中できる環境づくりが大切です、良好な温度や湿度をを確保して取り組みを始めるのがよいでしょう。自宅で取り組む場合には、「あなたの落ち着ける音楽」を用意すると、より一層「心地よく」集中できます。
そして、照明も適度な明るさが必要です。また、場合によっては、制作対象物へ光を当てて、光と影の効果を確認しながら制作を進めるのもおすすめです。自宅で制作する場合には、デスク上で使っている「蛍光灯」を活用することもできるはずです。
さらには、腹部を圧迫したような服や、体全体に窮屈な服などはやめて、「ゆったりとリラックスできる」服装にしましょう。
描画の初歩:基盤となるテクニック
鉛筆を正しく持つことから始めましょう。人指し指・中指・親指で鉛筆を軽く持ち、自由な動きで線を引きましょう。そして、初めてのデッサンでは、シンプルな形状からスタートすることがおすすめです。
円や四角、三角などの基本的な形を描きながら、線の太さや長さ、角度を意識してください。また、光と影の基本を学ぶことで、立体感を持ったデッサンを作成するための重要なポイントになります。
そして、制作が進む段階で、当初、人指し指・中指・親指で鉛筆を軽く持ち描き進めていた画面を、「練り消しゴム」を練って、先端を「マイナスドライバー」のような形にして、全体の線を整理しましょう。
次の段階では、鉛筆を文字を書くような持ち方に変えて制作に入ります。尚、制作対象物に光が当たる部分と影になる部分を明確に捉えることは、よりリアルな描写を可能にします。
素材の保管方法や選び方
鉛筆の保管方法
あなたの描きやすい鉛筆は、描画の品質を向上させるだけでなく、長時間の作業を快適にします。また、鉛筆の保管方法も重要です。湿度の低い場所で、鉛筆を平らに保管することで、破損を避けることができます。
しかし、神経質に考えることはありません。例えば、100円ショップなどで、A4の書類を保管するようなビニールケースが販売されていますので、そこへ、バンダナやあなたの気に入った布製のものを敷いて、鉛筆を寝かせて配置すればよいでしょう。
あなたが使う鉛筆の選び方
例えば、私の場合には、下の画像のような状態です。また、鉛筆が短くなった場合に、最後まで使いきれるような「鉛筆ホルダー」などがあると、便利ですし、短くなって鉛筆削りでは削れなくなった鉛筆を削る際のナイフやカッターもあると便利です。
また、鉛筆の種類はさまざまにありますが、どこに行っても必ずあるのは「ステッドラー」です。私も主体に使っていますが、下の画像の「青い色の鉛筆」がそうです。特徴は、カリカリとした使い心地です。
それ以外にも、三菱ユニ(下の写真のえんじ色の鉛筆)やファーバーカステル(下の写真のモスグリーン色の鉛筆)の鉛筆で、両方とも「しっとりした描き心地」の鉛筆です。
あなたが最初にそろえる鉛筆の種類
ただ、使い分け等を色々考える必要はありません。当初は「どこでも買える」ステッドラーにしてみてはいかがでしょうか。
最初に揃える鉛筆は、2H・H・HB・B・2B・3B・4Bの7本もあれば充分です。あなたが、この鉛筆画・鉛筆デッサンに長く取り組んでいけそうだと思えるようになれましたら、その時点から、幅を増やしていけばよいでしょう。私の場合には、10H~10Bまで使っています。
最後に、鉛筆画・デッサンの技術は、継続的な練習と経験によって磨けます。基本知識を身につけられましたら、日常の中での観察と練習を積み重ねることで、自分だけの表現方法やスタイルを見つけることができるでしょう。
初心者のための描画テクニック
線の種類と描き方の基本
描画の世界には、さまざまな線が存在します。細い線、太い線、直線、曲線など、そのバリエーションは豊富です。初心者としては、まず線の描き方の基本をマスターすることが重要です。
鉛筆を正しく持ち、肘や肩を使って大きな動きで線を描くことで、スムーズな線が生まれます。
陰影のつけ方
陰影は、立体感を出すための重要なテクニックの一つです。物体に光が当たる部分は明るく、逆に影になる部分は暗くすることで、立体感を表現することができます。
ハッチング(細かい線を交差させて影をつける方法…縦横斜めの線を用いたクロスハッチングが代表的です)やスムージング(指やブラシで鉛筆をぼかす方法)などのテクニックを使用して、さまざまな陰影の効果を試みましょう。
構図の基本
描画する際、何をどの位置に配置するか、いわゆる「構図」は非常に重要です。中心に主題を配置する「センタリング」や、画面を三等分して要素を配置する「三分法」や、黄金分割及び√2や√3、あるいは四分割法などもあります。
これらは、すべて、画面上の主役や準主役の配置の位置や、画面構成上の基本となる線です。あなたも、鉛筆画・デッサンの制作に慣れてきましたら、基本的な構図の法則を学びましょう。これにより、注目を引く力強い作品を制作することが可能になります。
※ 構図に興味のある人は、この記事の最後に記載されている関連記事を参照してください。
観察力を養う
そして、描画の技術はもちろん大切ですが、それ以前に対象物を正確に観察する能力が必要です。あなたの描こうとしている対象をじっくりと観察し、形や色、影の位置など、細部にわたるまで注意深く認知することで、よりリアルな描写が可能になります。
継続的な練習の重要性
どんなに良いテクニックを知っていても、それを実践しなければ意味がありません。毎日少しずつでも練習を続けることで、確実にスキルは向上していきます。少なくとも、休日には僅かでも練習の時間を作ることで、上達のスピードを上げることができるでしょう。
初心者のうちは、失敗や挫折も多いかもしれませんが、その都度、原因を分析し、改善することで、次第に成果が現れるでしょう。結果を急ぎ過ぎず、デッサンを楽しむ心の余裕と時間が必要です。
デッサンの基本:物体の観察と表現
観察の技法
物体を描く際、まずはその物体を深く観察することが必要です。形やサイズだけでなく、質感や物体が放つ雰囲気まで詳細に捉えることで、リアルなデッサンが生まれます。
始めに、物体の大まかなシルエットを捉え、次に細部へと焦点を絞り込んでください。このプロセスを通じて、物体の本質や特徴を正確に理解することができます。最初の輪郭を捉える作業では、特に時間をかけてよく実物と画面を見比べて進んでいきましょう。
尚、取り組みの最初の部分である「輪郭」を捉えることが不十分な場合には、制作の途中で「つじつまが合わない」ことに直面し、大きく修整が必要になってしまうことがあります。そこで、デッサン当初では特に入念な取り組みが必要になるのです。
形状の捉え方
物体の形を捉える際、基本的な形状や、いかに円や四角、三角形としてシンプルに表現できるかを考えてみましょう。この基本的な形状を元に、次第に細部を追加していくことで、物体の複雑な形状も容易に描画できるようになります。
つまり、複雑な形状や模様であっても、最初の取り組みでは大雑把なアウトラインで描き、次の段階で少しづつ細部を描き進んでいくという取り組み方がよいでしょう。
出典:東京武蔵野美術学院・監修 鉛筆デッサン 三澤寛志氏
光と影の表現
光と影の表現は、物体の立体感や質感を表す上で重要な鍵となります。光の方向や強さを常に意識し、物体の影や反射、透明感などの要素を考慮してデッサンすることで、より現実に近い表現が可能になります。
質感の再現
物体の表面の質感や手触りを正確に捉えることは、デッサンの現実性を高めるために不可欠です。木の粗い質感や金属の滑らかな表面、布の柔らかさなど、さまざまな質感や手触りを観察し、それぞれの特徴を再現するテクニックを学びましょう。
出典作品:東京武蔵野美術学院・監修 鉛筆デッサン 石原崇氏
出典:東京武蔵野美術学院・監修 鉛筆デッサン 高沢哲明氏
出典:東京武蔵野美術学院・監修 鉛筆デッサン 高沢哲明氏
繰り返しの練習
物体の観察と表現は、継続的な練習を重ねることで向上します。毎日の生活の中で、さまざまな物を描くことで観察眼を鍛え、それを画面上に表現する能力を高めていきましょう。
物体の形や質感、光の当たり方など日常の中での細かな観察が、あなたのデッサンスキルを飛躍的に成長させるでしょう。
静物画制作のコツ
適切な配置と構図の選択
静物画を描く際の第一歩は、被写体を適切に配置することです。画面全体のバランスを意識しながら、被写体の位置や角度を決定しましょう。異なる形やサイズの物を組み合わせることで、視覚的な興味やリズムを作り出すことができます。
あなたが、製作に慣れてきましたら、前述していますように「構図」を取り入れた配置を検討していきましょう。構図の導入は、あなたの制作する対象物の描写を「画面上でバランスの良い、見てくださる人に魅力的な配置」を可能にします。
光源の重要性
静物画では、光源の方向や強さが陰影や質感の再現に大きく影響します。光の当たり方を確認しながら、被写体の質感や立体感を正確に表現しましょう。また、反射や透明感も光の影響を受けるため、注意深く観察することが必要です。
詳細な観察と細密な表現
静物画の魅力は、物体の細部や質感を細密に捉えることにあります。布のシワや果物の表面の質感など、細部に注意を払いながら描きましょう。これにより、リアルで深みのある作品を制作することができます。
静物画は、日常の身の回りにある物体を美しく表現するアートです。深い観察と繊細な技術を駆使して、普段目にする物の魅力を最大限に引き出すことが、静物画の成功の鍵となります。これは、あなたの生活で使い込んだ道具類であっても、良い味を出してくれます。
静物画では、このように特別に用意した対象物ではなくても、充分に制作の対象になります。
静物Ⅰ 1999 F10 中山眞治
心象風景制作のコツ
内面の感情の可視化
心象風景は、外部の現実ではなく、内面の感情や記憶を具現化したものです。作品制作時には、自分の感じている感情や過去の記憶を深く探求し、それを具体的なイメージとして可視化しましょう。例えば次のような作品です。
国展入選作品 誕生2001-Ⅰ F80 中山眞治
抽象的な要素の導入
心象風景は現実の風景とは異なり、しばしば抽象的な要素が含まれます。色の使い方や形の選択、線の動きなどを工夫することで、感情や雰囲気を効果的に表現できます。
独自性の追求
心象風景は、個人の内面が反映されるものです。そのため、ご自身だけのオリジナルな表現を追求することが重要です。既存のテクニックやスタイルに囚われず、ご自身の感性や視点を最大限に活かすことを心がけましょう。
心象風景は、自分自身の感情や経験を基にしたアートの表現です。ご自身の内面を深く探求し、それを独自の視点で表現することで、心に残る作品を生み出すことができます。
前掲の私の作品では、「グリンピース」の種を買って来て、プラスチック製の平たい容器にて土を入れて種を植え、毎日水をあげて実際に発芽する直前・ようやく土の中から姿を現した瞬間・やがて土の中から発芽した状態と、順繰りに画像を収めました。
その後、私のイメージを構図に当てはめて、それ以外の必要となる要素として、「タバコの吸い殻(身近などこにでもある親近性の強調)」「マッチ棒(画面のバランス)」「枯葉(生と死の対比)」などで合成し、「生命誕生の神秘」「生命の無限の可能性」などを表現しました。
人物デッサンのステップバイステップ
これは写真です(マリリン・モンロー)
顔の割合・比率の理解
人物のデッサンを始める際、まず顔の基本的な割合・比率を理解することが大切です。
一般的に、顔は目の位置を中心に上下で二等分され、鼻の下部から顎の先の距離は画面を三等分する距離になります。この割合・比率を基盤として、さまざまな角度からの顔を捉える練習を重ねましょう。
目、鼻、口の描き方
顔の特徴を決定する部分は、目、鼻、口です。目は感情を最も強く表現できる部分です。また、瞳やまぶたの形、眉毛のカーブなど細部に注意を払いながら描きます。
鼻は影の付け方により、立体感を出すことがポイントです。口は唇の形や厚みを捉えることで、リアルな表現が可能になります。
髪の流れと質感の再現
髪の描写では、流れや質感を正確に捉えることが求められます。まずは大きな流れを描き、その後、細かい髪の束や光の反射を加えていくというステップを取ります。
髪の色や質感によっても描き方が変わるため、多くの参考資料をもとに練習することが重要です。
体のポーズと割合・比率
人物全体を描く際は、体のポーズや割合・比率を意識する必要があります。人間の体は大体8頭身で構成されると言われています。この基準をもとに、さまざまなポーズでの人物を描いてみましょう。
出典:東京武蔵野美術学院・監修 鉛筆デッサン 三澤寛志氏
出典:東京武蔵野美術学院・監修 鉛筆デッサン 三澤寛志氏
出典:東京武蔵野美術学院・監修 鉛筆デッサン 三澤寛志氏
出典:東京武蔵野美術学院・監修 鉛筆デッサン 三澤寛志氏
実際の練習と繰り返し
理論だけでなく、実際に多くの人物を描く練習を重ねることが最も重要です。リアルな人物や写真を参考にしながら、繰り返し練習を行うことで、自然と手に馴染むテクニックやコツを獲得していきましょう。
風景の鉛筆画テクニック
一点透視法の活用
風景を描く際、遠近感を表現するための一つの方法として一点透視法があります。このテクニックを使用することで、風景に奥行き感を持たせ、立体的な描写を可能にします。
まず、水平線上に一点(透視点)を置き、その点を基準に物体や建物のラインを引いていきましょう。
出典:アミューズメントメディア総合学院
【キャラクターと一緒に背景も描けるようになろう!】第三回◇一点透視図法を学ぼう! – キャラクターデザイン学科 (amgakuin.co.jp)
質感の表現
風景には、さまざまな質感が存在します。木の葉、草、石、水面など、それぞれの質感を正確に捉えるテクニックを習得することは不可欠です。
ハッチング(線を重ねる)やスタップリング(指でぼかす)などの線の描き方や、鉛筆の硬さを変えることでさまざまな質感を表現できます。
明暗のバランス
風景をリアルに描くためには、明暗のバランスを正確に表現することが鍵となります。光の当たる場所と影ができる場所を意識し、鉛筆の濃淡を活用して、風景の立体感を強調しましょう。
空と雲の描写
空は風景画の大部分を占めることが多く、その表現方法が全体の印象を大きく左右します。雲の形や風の流れを感じさせる動き、太陽の位置による光の反射など、空の描写には繊細な観察が求められます。
柔らかい鉛筆や消しゴムを使用して、雲のふんわりとした質感や空の広がりを表現しましょう。空の部分に薄いトーンでクロスハッチングを施したところを「練り消しゴム」で拭き取って「雲の下描き」にする考え方もあります。
水面の反射と波紋
湖や川などの水面は、風景画において難易度の高い部分と言えるでしょう。水面は周りの風景や空を反射するので、この反射を上手く表現することでリアルな水面を描くことができます。
また、波紋や水の流れを感じさせる線の動きにも注意を払うことで、より深みのある風景画に仕上げることができます。
プロ画家から学ぶ実践的なアドバイス
水滴Ⅴ F1 2019 中山眞治
毎日の習慣時間を作る
プロ画家の多くは、毎日一定の時間を絵を描くために確保しています。技術の向上やアイデアの探求は日々の継続的な努力から生まれるものです。
定期的な練習は、技術を磨き、新しいアイデアやスタイルを発見するための土壌を作り出します。
失敗を恐れずに挑戦する
苦手なジャンルを克服する方法
プロ画家も完璧ではありません。新しい技術やアイデアを試す際、必ずしも期待通りの結果が得られるとは限りません。しかし、その失敗を恐れずに挑戦し続けることで、未知の可能性や新しい表現方法を発見することができます。
たとえば、あなたが人物画は得意ではなく、まるでダメというような場合でも、描き続けていかないことにはいつまでたっても描けないことになってしまいます。そこで、まずはモデルを使うことなく、あなたの気に入った一人の人物の画像をたくさん用意しましょう。
その中から、一番取り組みやすいものや、あなたが描いてみたいと強く思える画像を選択して取り組みを始めましょう。「描きたい」と思える意志が強ければ強いほど、途中で断念することなく描き終えることができるでしょう。
苦手なジャンルでは最初からうまくは描けません
そして、肝心なのは、一旦描き終わった人物の、あなたが2番目に描きたいと思える画像を選んで描くことです。このように、同じ人物で3枚描き終えることができましたら、「少し自信がつく」ことでしょう。しかし、ここで大切なのは、最初からうまく描けないことを覚悟しておくことです。
そういう私の最初に描いた人物画は、まるで「福笑い」のようでした。目の高さや大きさが違う・鼻がうまく描けない・瞳がリアルに描けないなど、問題山積でしたが、私は順番に各ジャンルの作品を描く決まりを作って実行していました。
具体的には、①静物②動物③人物④心象風景⑤風景の順番で、描くことを自分自身に課しました。何があってもこの順番を変えずに描くと決めた以上は、たとえ下手であろうが描き続けていくことになるのですから、少しは全体的にましになってきます。
人物 1999 F10 中山眞治
他のアーティストの作品を学ぶ
他の画家の作品を学ぶことは、自身の技術や表現方法を広げるための重要なステップです。異なるスタイルや技法を取り入れることで、自らの作品に新たな次元を加えることができます。
定期的なフィードバックを受ける
自身の作品を他人に見せ、フィードバックを受けることは、自身の成長に非常に役立ちます。他者の視点からの意見やアドバイスは、自身の盲点を知る上で貴重なものとなります。
環境や材料を更新する
画家としてのキャリアを継続する中で、時には新しい材料を試したり、作業環境を変えてみることも大切です。新しいブラシや材料などを取り入れることで、表現の幅が広がる可能性があります。
また、異なる環境での制作は、新しい「ヒラメキ」を得る上で有効です。このような実践的なアドバイスを通じて、プロの画家たちは絶えず自らを高め、作品に新しい風を吹き込んでいます。私たちも彼らの経験を学び、自身のアートの旅を豊かにしていきましょう。
継続的な練習と成長のためのヒント
目標設定の大切さ
継続的な練習を維持する鍵は、明確な目標を設定することです。短期的な目標(例: 1ヶ月で特定のテクニックを習得する)と長期的な目標(例: 1年で個展を開く)を組み合わせることで、日々の練習に意義と方向性を持たせることができます。
ルーティンを作る
習慣は、継続的な練習の基盤となります。毎日決まった時間に練習することで、自然とそれが日常の一部となり、練習を続けることが楽になります。早朝や夜間など、自身の集中力が高まる時間帯を見つけて、それを練習の時間として確保するのも効果的です。
フィードバックを活用する
自身の進捗を定期的に他人に見てもらい、意見やアドバイスを求めることで、新しい視点や改善点を知ることができます。絵画教室やアートコミュニティ、オンラインフォーラムなどで、同じ目的を持つ仲間と情報交換することも大切です。
休息も大切に
継続的な練習は大切ですが、適度な休息も必要です。過度な練習は逆に進歩を妨げることがあります。体と心をリフレッシュする時間を持つことで、練習時にはより集中して取り組めます。
新しいことに挑戦する
同じことを繰り返すだけでは、成長の速度が鈍化してしまうことがあります。新しいテクニックや素材を取り入れる、異なるテーマやスタイルで作品を作成するなど、常に新しい挑戦を求める姿勢が、成長を加速させます。
継続は力なり。日々の練習や挑戦を通じて、自分のアートのスキルや表現力を高めていくことは難しいかもしれませんが、それをサポートするヒントやテクニックを上手く活用することで、確実に前進していくことができます。
まとめ
招かざる客 F3 2019 中山眞治
鉛筆画とデッサンは、多くのアーティストの基礎となる技術であり、これらを習得することはアートの世界への第一歩を踏み出すことを意味します。鉛筆はその単純さと手軽さから、初心者からプロのアーティストまで幅広く活用されています。
そして、鉛筆にはさまざまな種類と特性があり、それぞれの特性を理解することで、より繊細で表現豊かな作品を生み出すことができます。デッサンとは、物や風景、人物を観察し、その形や構造、陰影を画面上に正確に再現する技術を指します。
これは、アートの基本中の基本であり、物体の形や質感、立体感を捉えるための重要なステップです。初心者のための描画テクニックでは、基本的な線の描き方や陰影の作成方法など、描画の基礎を学ぶことができます。
人や風景を描く際の技術も非常に重要です。人物デッサンでは、顔や身体の比率、陰影の捉え方など、人の特徴を正確に捉えるテクニックを学ぶことが必要です。
また、風景の鉛筆画では、遠近法や細部の描写の仕方を通じて、広大な風景をリアルに表現する方法を学ぶことができます。
そして、プロ画家からのアドバイスは、作品を次のレベルへと引き上げるための貴重な贈り物です。作品の仕上げ方や細部の追加方法など、プロのテクニックを取り入れることで、初心者でもプロ並みの作品を制作することも可能になります。
最後に、技術や知識だけではアーティストとしての成長はありません。継続的な練習と、自身のスタイルの発見、そして批評を活用したスキルの向上は、一流のアーティストへの道を切り拓くための鍵となります。
尚、あなたが展覧会や公募展へ出品を希望する際には、ただモチーフを上手に描けるだけでは入選できません。それは、あなたの制作する画面全体を使って、作品全体を魅力的な構成にする必要があるのです。その内容について興味のある人は、次の関連記事を参照してください。
関連記事:鉛筆画・デッサンの魅力を最大限に引き出す!構図導入の必要性と方法とは?
ではまた!あなたの未来を応援しています。
コメント
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