鉛筆画・デッサンの楽しみ方:季節とイベントをテーマにした制作ガイド!

鉛筆画

 どうも。私は、プロ鉛筆画家の中山眞治です。

 さて、鉛筆画やデッサンは、その繊細な表現力で季節の変化や特別なイベントを捉えるのに最適なアートです。

 このブログでは、春の花々、夏の海辺、秋の落葉、冬の静寂な風景など、季節ごとの特徴をいかに鉛筆画やデッサンで表現するかを掘り下げます。さらに、クリスマスやハロウィンなどのイベント特有の描き方も紹介します。

 初心者には基本的なデッサン技術から、上級者にはより洗練された表現方法まで、幅広い情報を提供し、あなたの制作活動を次のレベルへと導きます。

 それでは、早速見ていきましょう!

  1. 春の鉛筆画・デッサン:花と新緑を描く
    1. 春の花々の鉛筆画・デッサンのテクニック
    2. 新緑を描く際のポイント
  2. 夏の鉛筆画・デッサン:海辺と夏の活動を表現する
    1. 海辺のデッサン:光と影の扱い
    2. 夏の活動を描く:動きとエネルギー
  3. 秋の鉛筆画・デッサン:落葉と秋の風物詩を捉える
    1. 落葉を描く鉛筆画・デッサンのテクニック
    2. 秋の風物詩を表現する鉛筆画・デッサン
  4. 冬の鉛筆画・デッサン:雪景色と冬の静けさを描く
    1. 雪景色を描く鉛筆画・デッサンのテクニック
    2. 冬の静けさを捉える鉛筆画・デッサンのテクニック
  5. 特別イベントのための鉛筆画:ハロウィンからクリスマスまで
    1. ハロウィンの鉛筆画:幽霊やかぼちゃを描く
    2. クリスマスの鉛筆画・デッサン:暖かな雰囲気の表現
  6. 鉛筆画デッサンの基礎:初心者のためのステップバイステップ
    1. 基本的な形の描き方
    2. 陰影と質感の表現
  7. 上級者の鉛筆画・デッサン技術:複雑な質感と陰影の扱い
    1. 複雑な質感の描画
    2. 陰影のリアルな表現
  8. 鉛筆画・デッサンの技術と芸術性:アートとしての深みと魅力
    1. 鉛筆画・デッサンの基本技術:線と陰影
    2. 鉛筆画・デッサンにおける芸術的表現
  9. 鉛筆画・デッサン制作のための構想と計画: 画家の視点から
    1. 画作りの初歩: 構成前のイメージづくりの技術
    2. 競争に勝てる個性の発揮方法
    3. ブランディングの構築の重要性
  10. 制作の狙いを観てくださる人に明確にする方法
    1. 絵画の主役・準主役を引き立てる方法
    2. 画面全体の構成を引き締める方法
  11. まとめ

春の鉛筆画・デッサン:花と新緑を描く

 春は、鉛筆画・デッサンを通じて自然の美しさを捉えるのに最適な季節です。本章では、春の花々や新緑をいかに鉛筆画・デッサンで鮮やかに描くかについて、初心者から上級者までに役立つヒントをご紹介します。

春の花々の鉛筆画・デッサンのテクニック

 春の花々を描く際には、花びらの繊細さと色の階調を表現することが重要です。柔らかいBや2Bなどの鉛筆を使用して、軽やかなタッチで花びらの形を捉えましょう。

 色の変化は、異なる濃淡の鉛筆を使って段階的に表現します。特に、桜やチューリップなどの春の代表的な花々は、その優美さが鉛筆画の魅力を引き立てます。

 そして、この場合、陽光を受けて輝いている花を引き立てるためには、背景に濃いトーンを持ってくることで、花をひきたてることができますので、不自然にならないように、その濃い色をどのように持ってくるかを考える必要があります。

 尚、鉛筆画・デッサンで花を描く時に一番引き立つのは、白や淡い色の花を描くことがベターです。なぜならば、陰影を捉えやすいので描きやすさにつながります。

新緑を描く際のポイント

 新緑を描く際には、葉の質感と光の反射を捉えることがポイントです。2HやHなどの硬い鉛筆を使って葉脈の細かい詳細を描き、その後、柔らかい鉛筆で影や光の部分を加えていきます。

 尚、葉といえども「厚み」があることの注意が必要です。紙のように薄い葉は少なく、ある程度厚みがあることも考慮して描き進めましょう。

 春の光の中で揺れる木々の葉は、生命力と季節の移ろいを感じさせる素晴らしい被写体です。春の鉛筆画・デッサンでは、自然の活き活きとしたエネルギーを感じ取り、それをスケッチブックや紙の上に表現することが大切です。

 これらのテクニックをマスターすれば、春の美しさをよりリアルに、そして芸術的に描出することができます。鉛筆画を通じて春の魅力を再発見しましょう。

夏の鉛筆画・デッサン:海辺と夏の活動を表現する

 夏はデッサンにとって魅力的な季節です。特に、海辺の風景や夏の活動は、アーティストに無限の「ひらめき」を与えてくれます。本章では、海辺の風景と夏の活動をデッサンで捉えるためのテクニックとアイデアを提供します。

海辺のデッサン:光と影の扱い

 海辺のデッサンでは、光の反射と影のコントラストが鍵です。太陽の光が水面に作るキラキラとした反射や、岩や砂浜の上の影を捉えることで、海辺特有の雰囲気を表現できます。

 水の動きや波の表現には、流れるような線を使い、動きのあるシーンを描き出しましょう。

出典画像:東京武蔵野美術学院・監修 鉛筆デッサン 大熊弘文 氏

夏の活動を描く:動きとエネルギー

 夏の活動を描く際は、人々の動きや活動のエネルギーに焦点を当てます。ビーチバレー、サーフィン、ピクニックなど、夏の活動は動きがあり、それを捉えることが重要です。

 速写的な手法を使い、瞬間の動きや表情を瞬時に、捉えることがポイントです。尚、画像として保存することで、じっくりと取り組むこともできます。

 夏のデッサンは、快適な気温、躍動、そして自然の美しさを捉える絶好の機会です。海辺の風景や夏の活動を通じて、季節のエネルギーと生命力を表現しましょう。

 これらのテクニックを使って、あなたのデッサンに夏の息吹を吹き込むことができます。

秋の鉛筆画・デッサン:落葉と秋の風物詩を捉える

 秋は鉛筆画・デッサンで、その豊かな色合いと情緒を表現するのに最適な季節です。落葉や秋の風物詩は、鉛筆画・デッサンの深みと温かみを引き出します。

 本章では、秋の特徴を捉えた鉛筆画・デッサンの描き方について掘り下げていきます。

落葉を描く鉛筆画・デッサンのテクニック

 落葉を描く際には、その形状や質感を細かく表現することが重要です。色々な形の葉を観察し、それらの独特な線や形を捉えましょう。落葉の積み重なりや、風に舞う様子を表現することで、秋の風情を感じさせる作品を仕上げられます。

秋の風物詩を表現する鉛筆画・デッサン

 秋の風物詩、例えば収穫された農作物や、秋祭りのシーンなども素晴らしいモチーフになります。また、秋をドングリやクリと枯葉の組み合わせなどで、表現する方法もあります。

 これらを描く際は、秋特有の柔らかな光と長い影を使って、シーンに深みと雰囲気を加えます。収穫物の質感や祭りの活気を細部にわたって描き出すことで、秋の豊かさを表現できます。

 秋の鉛筆画・デッサンは、自然の変化と季節の美しさを捉える絶好の機会です。落葉や秋の風物詩を通じて、季節の移ろいとその魅力を描き出しましょう。

 これらのテクニックを駆使することで、あなたの鉛筆画・デッサンに秋の温もりと深みを加えることができます。

冬の鉛筆画・デッサン:雪景色と冬の静けさを描く

 冬はデッサンの魅力を引き立てる、独特の季節です。

 特に、雪景色や冬の静寂な風景を、鉛筆画・デッサンで表現することで、その美しさを際立たせることができます。本章では、冬の風景をデッサンで描く際のテクニックとコツを紹介します。

雪景色を描く鉛筆画・デッサンのテクニック

 雪景色を描く際は、白と黒のコントラストを効果的に使い分けることが重要です。雪の白さを表現するためには、紙の白さを活かし、影や凹凸を暗いトーンで表現します。

 また、雪の質感や光の反射に注意を払いながら、繊細な筆遣いで描きます。尚、雪の重みで「たわんだ」枝を描くことで、雪の重みや積雪のリアルさを表現できます。

冬の静けさを捉える鉛筆画・デッサンのテクニック

 冬の静けさを鉛筆画・デッサンで表現するには、風景のシンプルさと静謐な雰囲気を捉えることが大切です。裸木の枝の繊細な線や、穏やかな冬の空の広がりを描くことで、季節の静けさを表現できます。

 細部の描写には時間をかけ、静かな冬の感覚を作品に込めましょう。冬のデッサンは、季節の美しさを静かに、また、力強く伝える絶好の機会です。

 雪景色や冬の静寂な風景を通じて、冬の季節感を捉え、観てくださる人に深い印象を与えられる作品を創り出しましょう。

特別イベントのための鉛筆画:ハロウィンからクリスマスまで

 特別なイベントを鉛筆画・デッサンで表現することは、アーティストにとって楽しく創造的な挑戦です。

 ハロウィンからクリスマスにかけての季節は、特に多くの「ひらめき」を提供してくれます。本章では、これらのイベントをテーマにした鉛筆画・デッサンの描き方について探求します。

ハロウィンの鉛筆画:幽霊やかぼちゃを描く

 ハロウィンの鉛筆画・デッサンでは、幽霊、かぼちゃ、魔女などの伝統的なモチーフを使います。

 これらを描く際は、陰影を強調し、神秘的で少し不気味な雰囲気を作り出すことがポイントです。また、ハロウィン特有の色彩を活かしたモノトーンの扱いで、作品に深みを与えます。

クリスマスの鉛筆画・デッサン:暖かな雰囲気の表現

 クリスマスの鉛筆画・デッサンでは、雪、クリスマスツリー、プレゼントなどを描きます。ここでは、温かみのあるシーンを表現するために、柔らかな線と穏やかなトーンを使いましょう。

 家族や友人が集まるシーンを描くことで、クリスマスの温かな雰囲気を作品に反映できます。また、キャンドルの点る室内のテーブル上に、季節を象徴するモチーフを置いて制作することで、一味違う作品に仕上げることもできます。

 特別イベントをテーマにした鉛筆画・デッサンは、季節ごとの感情や雰囲気を捉える絶好の機会です。ハロウィンの神秘性やクリスマスの温かみを、鉛筆画・デッサンによって巧みに表現し、観てくださる人に深い印象を与えましょう。

鉛筆画デッサンの基礎:初心者のためのステップバイステップ

水滴Ⅶ 2019 F3 鉛筆画 中山眞治

 鉛筆画・デッサンは芸術の基礎であり、初心者にとっては特に重要なスキルです。本章では、初心者がデッサンの基本を学ぶためのステップバイステップのガイドを提供します。

基本的な形の描き方

 鉛筆画・デッサンの基本をマスターする最初のステップは、基本的な形を描くことから始まります。

 円、四角、三角形などのシンプルな形から始めて、それらを組み合わせて複雑な形を描く練習をします。このプロセスは、観察力を高め、形の構造を理解するために役立ちます。

三つの画像引用元:アートラボゼロプラス

陰影と質感の表現

 鉛筆画・デッサンにおける次の重要なステップは、陰影と質感を表現することです。異なる強度の線を使って光と影を描き、物体の質感を表現します。

 柔らかいB系統の鉛筆を使って滑らかな表面を、硬いH系統の鉛筆を使って粗い表面を描くなど、質感に応じた技術を学びます。デッサンの基礎を学ぶことは、絵を描く上での自信と技術を構築するためには不可欠です。

 これらのステップバイステップのガイドを通じて、初心者はデッサンの基本的な技術を習得し、自身の制作活動を次のレベルへと進めることができます。

上級者の鉛筆画・デッサン技術:複雑な質感と陰影の扱い

出典画像:東京武蔵野美術学院・監修 鉛筆デッサン 高沢哲明 氏

 鉛筆画の上級者にとって、複雑な質感と陰影の扱いは、作品に深みと写実をもたらす重要な要素です。本章では、これらの高度なテクニックに焦点を当て、実践的なアドバイスを提供します。

複雑な質感の描画

 複雑な質感を描くには、細かい詳細への注意と繊細な線の使い方が必要です。木の皮、岩の表面、生地の質感など、異なる素材の特性を捉えるためには、さまざまな硬度の鉛筆を使い分け、細かいストローク(※)を駆使します。

 これにより、触れることができそうなほどリアルな質感を作品に表現することができます。

※ ストロークとは、画面に対して大きく腕を振るって筆を動かすような運動感のある行為を指します。

陰影のリアルな表現

 陰影をリアルに表現するためには、光源の方向と強度を正確に理解することが不可欠です。物体の形状による影の変化や、光が作り出す明暗を細かく描き分けることで、作品に立体感と動きを与えられます。

 さらに、微妙な階調(グラデーション)を使いこなすことで、光と影の間の柔らかな遷移を表現できます(上のタマネギの画像を参照してください)。

 上級者の鉛筆画技術は、細部への注意と練習によって磨かれます。複雑な質感と陰影の扱いをマスターすることで、あなたの鉛筆画・デッサンはよりプロフェッショナルなレベルに到達するでしょう。

鉛筆画・デッサンの技術と芸術性:アートとしての深みと魅力

第1回個展出品作品 夜の屋根 1996 F10 鉛筆画 中山眞治

 鉛筆画・デッサンは、その繊細な技術と芸術性により、深い感動を与える芸術表現の一形態です。本章では、鉛筆画・デッサンの技術的な側面と芸術的な魅力に焦点を当て、その深みを探ります。

鉛筆画・デッサンの基本技術:線と陰影

 鉛筆画・デッサンの基本は、線のコントロールと陰影の表現にあります。細かい線の使い方や、光と影を捉える技術は、作品に写実と深みを与えます。

 線の強弱や、陰影の階調をマスターすることで、作品に生命を吹き込むことができます。

鉛筆画・デッサンにおける芸術的表現

 鉛筆画・デッサンの芸術性は、単なる現実の模写を超えた表現にあります。感情や雰囲気を描き出すことで、作品に物語性や詩的な美しさを与えられます。

 視覚的なメッセージを通じて、観てくださる人の心に深く響く作品を創ることが、鉛筆画・デッサンの真髄です。

 鉛筆画・デッサンの技術と芸術性を理解し、それを自身の作品に応用することで、アーティストはアートとしての鉛筆画・デッサンの深みと魅力を最大限に引き出すことができます。

 線と陰影の技術を磨き、芸術的な表現を追求することが、鉛筆画・デッサンの世界を豊かにしてくれます。

鉛筆画・デッサン制作のための構想と計画: 画家の視点から

誕生2021-Ⅲ 2019 F4 鉛筆画 中山眞治

 ここまで、制作当初の描き方などを中心に書いてきましたが、初歩的な制作についてはそのままで良いのですが、あなたが一歩進んだレベルアップを目指すのであれば、やがて構図の導入が避けられなくなります。

 また、ただ何となく描くのではなくて、あなたは制作以前の「構想を練る」ことが重要になってきます。つまり、あなたの制作する画面全体を使って、構図に則った構成を、あなたのイメージする魅力ある画面にする必要があるということです。

 そうすることを心がけて進んでいくことができれば、あなたは、「ただ何となく描いている」ことから脱して、公募展などで入選を目指すことができるようになれるでしょう。その内容については次に続きます。

画作りの初歩: 構成前のイメージづくりの技術

 仮に、花瓶に花が活けてあり、主役の花は鑑賞者の方を向いていて、残りの花はそれぞれ別方向を向いているように描き、まるで花の「視線」を感じられるような作品にしたいとイメージするならば、下のような作品も制作できるわけです。

 そして、この場合には、花瓶も細密に描写することで画面全体が引き締まります。

    第1回個展出品作品 トルコ桔梗 1996 F6 鉛筆画 中山眞治

競争に勝てる個性の発揮方法

 また、あなたが、絵画の制作を趣味で終わらせるのであれば、これ以上のことは申し上げません。しかし、「展覧会・公募展などへも出品したい」ということであれば、競争に勝てなくては入選及び入賞はできません。

 そこで、あなたは、展覧会・公募展などでの入選及び入賞を目指すものとして、主役・準主役及びレイアウトはどうするかを決めていく際には、できるものであれば、あなた独自のテーマを考えてみましょう。

 例えば、寛ぎのひと時をシリーズ化、季節を象徴する花・果物・野菜で季節を表現、夜の街をシリーズ化、夕暮れ時を専門的に描くなど、あなた独自の視点での制作が必要になってきます。

 それは、あなたが描きたいと思える「テーマを発見」することであり、静物、人物、動物、風景すべてに言えることです。

 その専門的なテーマが、あなたのオリジナリティーとなり、他の画家たちとの差別化を図れるからです。ここは、いきなり大きな情報になりますが、あなたがこれから制作を進める際に、一番に考えるべき重要な点です。

ブランディングの構築の重要性

 それが、あなた独自のブランディングの構築になるということです。「この作風の絵はあの人の作品だな」と思われるようになりましょう。やみくもに描くことは、意味が少なく、効果的な展開には結びつきません。

 どの上級者であっても、この部分は常に考え続けている点なので、早い段階から、あなたがこの点に気づいて検討を進めることは、重大な意味を持ちます。この点は、画家にとって一生考え続けていく部分だからです。

 このことをわかりやすく説明するならば、モネの「睡蓮シリーズ(250点以上)」などはまさにこのことの実践なのです。尚、着想を得るためのヒントでは、次の記事も参照してください。

関連記事:鉛筆画・デッサンで初心者から中級者必見!複合した構図で心象風景を描く方法Ⅱ

制作の狙いを観てくださる人に明確にする方法

日美展 大賞(文部科学大臣賞・デッサンの部大賞) 誕生2023-Ⅱ F30 鉛筆画 中山眞治

 何となく描いている作品には、人を引き付ける魅力が少ないものです。なぜならば、スケッチブックや紙上で、観てくださる人を惹きつけられるだけの、構図及び構成や緊張感・導線暗示などがないからです。

 過去からの巨匠たちの名作には、必ず鑑賞者を魅了する工夫が画面全体にしっかりと構成されています。

 全体の構図・構成・各制作対象に対する制作技術の探求・光と影の劇的な対比・緊張感・導線暗示・動きなど、数え上げればきりがないほどの濃密な内容になっているのです。

 そこで、具体的なそれぞれの内容は、やがてあなたがどんどん情報を吸収していかれるものとして、本章では、あなたがすぐに始められる、主役・準主役の引き立て方を提供します。是非試してみてください。

絵画の主役・準主役を引き立てる方法

 絵画の制作では、例えばあなたが風景を描くとした場合に、あなたの目に映ったすべての対象を、克明に描くことが必ずしも良いわけではありません。

 それは、あなたが描こうとしている切り取った画面の中の、どれを主役や準主役にするのか・どのような配置に据えるのかを決めなくてはなりません。

 あなたが強調したい部分を主役や準主役として捉えたならば、それ以外のところには、「意図的に手を抜く」ことも必要です。

 つまり、主役や準主役以外には「克明な描写を抑えて描く」あるいは、主役・準主役には光と影の効果を最大にする一方で、他の脇役には、光を抑えて描くことで、主役・準主役が際立つという具合です。

 よく、「何を言いたいのか分からない絵だ」という会話を聞くことがありませんか?このことなのです。

画面全体の構成を引き締める方法

 あなたの強調したい主役・準主役をクローズアップして、画面の構図上の中心点へ据えることで、あなたが感動したモチーフやレイアウトを強調できます。

 植物や花でも同じことです。あなたが画面に収めようとしている植物や花のどの部分を主役や準主役にするのかを決めて、細密描写を施し、それ以外のモチーフには、最低限度分かるように描くとか、光を抑えるとかの手法が画面を際立てます。

 わかりやすく言えば、観てくださる人に、「この絵は、主役や準主役が画面全体の構成の中で活き活きと輝いている、構図並びに配置及び面積比や光と影の対比が一番素晴らしい状態を描きました」と、明確にするということです。

 あなた自身の作品制作上の感動を、鑑賞者に伝えると言い換えることもできます。このハッキリした意思表示が、画面を引き締めると言っても過言ではありません。

まとめ

       青木繁記念大賞公募展 奨励賞 郷愁 F100 鉛筆画 中山眞治

 アートの世界では、鉛筆画とデッサンは、季節の変化や特別なイベントを捉え、感情や思い出を表現する素晴らしい手段です。

 初心者から上級者まで、鉛筆画とデッサンの技術を学ぶことは、アーティストの感性を豊かにし、創造的な表現の幅を広げます。

 春の生命力、夏の海辺、秋の哀愁、冬の静けさ、それぞれを捉える鉛筆画・デッサン。これらはすべて、季節ごとの特色を捉え、感情を表現する方法を提供します。

 また、ハロウィンやクリスマスなどのイベントごとのアプローチは、鉛筆画やデッサンに特有の創造性を発揮させ、制作活動に深みを与えてくれます。

 技術的な面では、初心者向けの基本的なステップバイステップのガイドから始まり、上級者向けの複雑な質感や陰影の扱いに至るまで、鉛筆画とデッサンの各段階での技術向上のポイントが重要です。

 これらの技術は、芸術作品に深みと写実をもたらし、視聴者に強い印象を残します。最終的に、鉛筆画とデッサンは、技術と芸術性の融合により、アートとしての深みと魅力を持っています。

 季節の変化や特別なイベントを通じて、感情や物語性を表現することで、アーティストは自身の創造力を最大限に発揮し、観てくださる人に深い感動を与えられる作品を創り出すことができます。

 尚、あなたが展覧会や公募展へ出品を希望する際には、ただモチーフを上手に描けるだけでは入選できません。

 それは、あなたの制作する画面全体を使って、作品全体を魅力的な構成にする必要があるのです。その内容について興味のある人は、次の関連記事も参照してください。

関連記事:鉛筆画・デッサンの魅力を最大限に引き出す!構図導入の必要性と方法とは?

 ではまた!あなたの未来を応援しています。

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