花のデッサン基本テクニック:初心者でも上手に描けるコツとは?

花の描き方

 どうも。鉛筆画家の中山眞治です。寒い日からいきなり暑い日へと変化して、体調管理が難しいですね。元気でお過ごしですか?^^

 さて、あなたは、花のデッサンに興味はあるけれど、「どう描き始めればいいのか分からない」と悩んでいませんか?

 この記事では、初心者でも簡単に始められる、花の鉛筆画やデッサンの基本から、具体的な描画方法、さらには美しい作品を仕上げるためのコツまでを、わかりやすく解説します。

 それでは、早速見ていきましょう!

初心者が知るべき鉛筆画やデッサンの基本

 デッサンは、美術の基本とも言える技法です。本章では、初心者が鉛筆画やデッサンを始める前に知っておくべき基本的な知識と技術について解説します。

必要な材料を揃える

 鉛筆画やデッサンに必要な材料は、非常にシンプルです。まず、異なる硬度の鉛筆を揃えましょう。同じメーカーの製品で、2H・H・HB・B・2B・3B・4Bの合計7本あれば当面制作できます。

 この、「同じメーカー」という点について説明を加えると、メーカーによって若干濃さや描き味が異なるからです。また、どこででも購入できる点も考え合わせれば、次のような製品がおすすめです。

 ステッドラー、ファーバーカステル、三菱ユニ等です。因みに筆者は、9H~8Bまでは、ステッドラーを中心としてファーバーカステル、9BはREXEL CUMBERLAND、10Hと10Bは三菱ユニを使っています。詳細は、次の関連記事を参照してください。

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 また、スケッチブックや紙質も作品の出来映えに大きく影響します。粗目の紙を使用すると、鉛筆の濃淡がより際立ちますので、中目のテクスチャーのスケッチブックや紙を選ぶことをオススメします。詳細は、次の関連記事を参照してください。

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 そして、制作の際に欠かせないのは、あなたが日常的に使っている消しゴムも使えますが、「消しカス」の出ない「練り消しゴム」があると、各種描線の修整及びハイライトの強調や、「光を描く」特別な使い方にも活用できます。

 たかが消しゴムと侮るなかれ。この「練り消しゴム」のアーティスティックな使用方法も知っておくと、描画の技術や表現手法を広げることができます。詳細は、次の関連記事を参照してください。

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鉛筆の持ち方と筆圧のコントロール

 鉛筆の持ち方によっては、線の質が大きく変わります。特に、描き始めの全体の輪郭を大きく捉えるデッサンでは、腕全体を使って自然な流れで線を引くよう心がける必要があります。

 そして、筆圧を変えることで、線の濃淡を出すことができるので、これがデッサンに奥行きを与える重要な要素となります。

基本的な形から始める

 初心者の人は、基本的な形の練習から始めるべきですので、絵画教室へ行けば、イーゼル及びイスやモチーフ(立方体・直方体・円筒形・円錐形・球体等)が常備されていますので、描くコツを取得しやすいものです。

 しかし、自宅で独学で取り組む場合には、白い卵・白無地のマグカップ・白無地のカップ&ソーサーなどがあれば、最初のモチーフに適しています。

 この白無地にこだわるのは、光と影の状態をハッキリと確認できるからです。そして、複雑な形や柄の入っているモチーフでは、光と影の状態をつぶさに確認できないばかりか、挫折につながるので避けましょう。

 これらの単純な形を描くことで、対象を構成する基本的な形を理解しやすくなります。そして、花を描き始める初期の状態では、いきなり「生花」で描き始めるのではなくて、「造花」で描き始めるのがオススメです。

 特に、その中でも、「白い」「花びらが複雑ではない」、チューリップやコスモスなどの、花びらが少ない花で描く練習が良いでしょう。この「白い」という部分にこだわる理由は、「光と影」の状態をハッキリと確認しやすいからです。

 あなたがこれから複雑な花を描いていく場合には、その光の当たっている部分と、影になっている部分との状態を正確に理解して描き進むことが重要なのです。

陰影をつける基本

 そもそも、デッサンとは、私たちの見ている立体(3D)のモチーフを平面(2D)へ写し取ることを指しますので、観察力が非常に重要です。

 とりわけ、陰影をつけられなければ、デッサンに立体感を出すことができません。光の当たる方向を確認して、その反対側に正確に影を落とすことを意識して描き進みます。

 初心者の人は、光と影のバランスを取ることが難しいかもしれませんが、練習を重ねることで自然とコントロールできるようになれます。

 これらの基本をマスターすることで、鉛筆画やデッサンのスキルを着実に向上させることができるでしょう。次の章では、これらの技術を活かして実際に花のデッサンを描く方法を学びます。

花の形を正確に捉える観察のコツ

     第2回個展出品作品 トルコ桔梗 1996 F6 鉛筆画 中山眞治

 花の鉛筆画やデッサンを成功させるためには、対象の形を観察し、それを正確にスケッチブックや紙上に再現する技術が必要になります。ここでは、花の形を的確に捉え、リアルに描くための観察のコツを紹介します。

全体の構造を理解する

 花を描く前に、その構造を全体的に把握しましょう。モチーフとなる花をまじかで観察し、場合によっては手にとって手触りなども確かめましょう。花の形は単なる円や楕円にとどまらず、多様な形状が複合しています。

 まずは花全体のシルエットを捉え、大きな形から徐々に小さなディテール(細部)へと順に観察することが重要です。これにより、花の基本的なフォルムが明確になります。

個々の要素に注目する

 次に、花びら一枚一枚の形や配置、大小を詳しく観察します。花びらの先端が尖っているのか、丸いのか、そのエッジが滑らかかどうかも重要な観察ポイントです。

 また、花びらの間に見える隙間や、他の花びらとの重なり具合にも注意を払いましょう。これらの細かな特徴を捉えることで、よりリアルな花のデッサンが可能になります。

光と影を活用する

 花の形を捉える際には、光と影をどう表現するかも重要です。どの部分が光を受けて明るくなっているのか、どの部分が影になっているのかを観察することで、花の立体感を強調できます。

 特に、花びらのカーブや凹凸を表現する際には、影の濃淡を巧みに使うことがポイントです。

繊細なテクスチャ(質感や風合い)を表現する

 花の表面のテクスチャも大切な要素です。例えば、花びらが滑らかなのか、毛が生えているのか、質感をどのように描くかによって、デッサンのリアリティ(現実性)が変わってきます。

 このような微細なディテール(細部)を加えることで、作品に深みと生命感を与えることができます。

 これらの観察のコツを駆使して花のデッサンに挑戦すれば、初心者でも次第に上達していくことができるでしょう。美しい花の形を正確に捉えることが、鉛筆画やデッサンの醍醐味です。

線の引き方とシェーディング(陰影技法)の基本

 線の引き方とシェーディングは、鉛筆画やデッサンの基礎中の基礎です。本章では、クリアで効果的な線の引き方と、リアリスティック(写実的)なシェーディングのテクニックを学びます。

正確な線を描くための基本

 線の質は、デッサンの全体的な印象を左右します。まず、全体の大きな輪郭を捉える際には、鉛筆の持ち方から意識しましょう。

 鉛筆は人指し指・中指・親指で軽く持ち、手首ではなく肘や肩を使って動かすことで、より自然で流れるような大きな線を引くことができます。

 また、線を引く速度も重要で、速すぎず遅すぎず、一定のリズムで線を引くことが理想的です。線の太さや強さを変えることで、デッサンに深みや表現力を加えることが可能になります。

 尚、大きな輪郭線を描く際には、Bや2Bの柔らかくてもしっかりと輪郭の描ける鉛筆で、複数の線を引いていきながら、やがて「この線だ」と思える線に出会えますので、その要領で全体の輪郭を描き進めます。

 出来上がったところで、不要な線は「練り消しゴム」で整理して、今度は鉛筆を「文字を書く際の握り方」へ変更して、描き進んでいきましょう。

 この場合、改めて輪郭線を整える場合には、それまで使っていた鉛筆よりも2段階明るい鉛筆を使用しましょう。その理由は、濃い鉛筆でしっかり輪郭をとってしまうと、不自然な状態になってしまうからです。

 そして、その次の制作では、トーンの一番濃いところから描き進んでいきましょう。そうすることで、全体のトーンのバランスを取りながら進んでいくことができます。

 最終的には、それまで一番濃い鉛筆で描いていたところを1段濃い色にして、折り合いをつけても良いのです。

シェーディング(陰影技法)の基本技術

 シェーディングは、モチーフに形と深みを与えるために不可欠です。まず、光の方向を定め、それに応じて影の位置と強さを決定します。

 シェーディングを始める際は、軽い圧力で細かく均一なストロークを使い、徐々に筆圧を高めていくのがコツです。この段階的なプロセスにより、自然なグラデーション(階調)と陰影を表現することができます。

 また、異なる硬度の鉛筆を使い分けることで、より豊かなテクスチャ(質感や風合い)とコントラスト(明暗差)を作り出すことができます。

一貫性を保つためのアプローチ

 一貫性はシェーディングで非常に重要です。全体のバランスを見ながら、部分部分のディテールにも注意を払う必要があります。

 一部分だけが極端に明るかったり暗かったりすると、全体の調和が崩れてしまいます。そのため、全体の構成を常に意識しながらシェーディングを行うことが大切です。

練習を重ねる重要性

 線の引き方とシェーディングのスキルは、練習を重ねることで大きく向上できます。初めは単純な形から始め、徐々に複雑な形へと進んでいくことがポイントです。

 最初から無理な制作をすると、まるで「修行」のような苦しさを味わってしまい、挫折の原因になってしまうからです。あくまでも楽しみながら、徐々に難度をあげていくことが重要です。^^

 また、他のアーティストの作品を参考にすることで、新しいテクニックやアプローチを学ぶこともできますので、各種展覧会や公募展へ足を運ぶことも重要なのです。

 これらの基本をマスターすることで、鉛筆画やデッサンにおける表現力の幅が広がり、よりリアルでプロフェッショナルな作品を作り上げることが可能になります。

 デッサン技術の向上は、地道な練習と経験の積み重ねから生まれるので、焦らずに一歩一歩進んでいきましょう。

シンプルな花から始める鉛筆デッサン

 花のデッサンを始める際には、シンプルな形状からスタートすることが効果的です。

 このアプローチは、基本的な技術を身につけながら徐々にスキルを向上させるのに役立ちます。ここでは、初心者がシンプルな花を題材にしてデッサンを始める方法を解説します。

選ぶべきシンプルな花の種類

 デッサンに適したシンプルな花としては、先ほど提案しました造花のチューリップやコスモスの他にも、例えばマーガレットなどもおすすめです。これらの花は形が比較的単純であり、花びらの数も少ないため描きやすいのです。

 初めてのデッサンには、こうした比較的単純でクリアな輪郭を持つ花から始めると、形や構造を理解しやすくなりますし、花を描くという行動に本当の意味で馴染みやすくなれます。

基本形状の把握とスケッチ

 シンプルな花を描く際には、始めに花全体の輪郭として円を描き、まず基本となる形状を把握することが大切です。そして、花の中心を小さな円で示し、そこから放射状に花びらを配置していく方法が基本です。

 軽くラフな線で全体の形を捉え、次第に細部に詳細を描き加えていきます。この段階では、花びらの一枚一枚の形や向きを正確に捉えることが重要です。

細部への注意とシェーディング(陰影技法)

 全体の形が決まりましたら、細部に注目してさらにリアリズムを追求します。花びらのエッジのカーブや、花の中心部の細かなテクスチャ(質感や風合い)を丁寧に描き出しましょう。

 シェーディングには、軽いタッチから始め、段階的に筆圧を高めることで深みと立体感を出せます。

 尚、花びらの裏側にそれ以外の花や枝の影などが見える場合は、その影も表現することで花に自然なリアリティーが生まれます。

完成作品の分析と修整

 初めてのデッサンが完成しましたら、じっくりと作品を分析しましょう。

 どの部分がうまく表現できているのか、どのような点に改善が必要かを自己評価することが成長につながります。必要に応じて、修整や追加のディテール(細部)を施し、より洗練された作品を目指せます。

 シンプルな花からデッサンを始めることで、基本的な技術をしっかりと身につけることができます。一つ一つのステップを丁寧にこなすことで、徐々に複雑な題材にもチャレンジできるようになれるでしょう。

花のディテール(細部)を美しく表現する方法

 花のデッサンでは、ディテールの正確な表現が作品のリアリティを大きく左右します。本章では、花の繊細なディテールを美しく捉えて、描くための具体的な方法を紹介します。

花びらの質感を捉える

      第2回個展出品作品 薔薇 1996 F10 鉛筆画 中山眞治

 花びら一枚一枚の質感をリアルに表現するためには、その質感を詳細に観察することが重要です。例えば、バラの花びらにはしばしば細かなしわやベルベットのような質感が見られます。

 これを描く際には、細かい線で軽くテクスチャを加えることがポイントです。鉛筆の硬度を変えることで、より細かく、またはより強調した質感を表現することができます。

 あなたが、既述しました7本の鉛筆から始めるとすれば、2HやHでテクスチャを描き込んでいくということです。この場合、優しく全体の様子を見ながら徐々に描き加えていくことが大切です。

花の中心と雄しべ、雌しべの描き方

 花の中心部、特に雄しべや雌しべは、花の特徴を際立たせる重要な要素です。これらの部分を描く際には、非常に細かい線を使って細部を表現します。明暗をしっかりとつけることで、立体感を出すことがカギとなります。

 特に雄しべの先端や雌しべの形状は、花によって異なるため、それぞれの特徴を正確に捉えることが重要です。

 この、雄しべや雌しべの描き方では、初心者の人が取り組む際には、困難で面倒な部分と思われますが、一つの描き方として、次のような方法を提案します。

 まず、この雄しべや雌しべのある部分をHやHBで縦横斜めの4種類の優しい軽いタッチで面を埋めて、そこへ練って先端を鋭いプラスのドライバーのような形状にした「練り消しゴム」の先端で、この雄しべや雌しべの位置に点を打ちます。

 その後、2HやHで雄しべや雌しべの形状を修整して、また、重なり合った部分などに、HBやBなどで影を入れることで仕上げることもできます。

光と影を用いた立体感の演出

国画会展 入選作品 誕生2001-Ⅱ F80 鉛筆画 中山眞治

 ディテール(細部)を際立たせるためには、光と影の使い方が非常に重要です。花びらのカーブや折れ曲がっている部分には、影を落とすことで深みを加えられます。

 また、光が当たっている部分は明るく保ち、周囲とのコントラストを強調することで、花のディテールがより一層引き立ちます。

 このハイライト部分の背景や離接する部分に、濃いトーンを持ってくることで、ハイライト部分を「輝いている」ように見せることもできます。上の作品を参照してください。

色の濃淡で表現する色彩感

 鉛筆画やデッサンでは白と黒だけでの表現になるので、濃淡で色彩を表現することになります。

 特定の花びらが他の部分よりも色が濃い場合、それを濃淡の差で示すことで可能になります。この技法により、視覚的な興味を引き、よりリアルな花の描写が実現できます。

 これらのテクニックを駆使して、花のディテールを美しく表現することで、鉛筆画やデッサンの技術をさらに高め、視覚的に魅力的な作品を創り出せることにつながります。

鉛筆デッサンでの陰影の付け方

出典画像:東京武蔵野美術学院・監修 鉛筆デッサン アオイ 高橋新三郎 氏 

 鉛筆画やデッサンにおける陰影は、作品に深みとリアリティをもたらす重要な要素です。本章では、効果的な陰影の付け方を詳しく説明し、あなたのデッサン技術をさらに向上させる方法を提供します。

光源を決定する

国画会展 入選作品 誕生2006-Ⅱ F100 鉛筆画 中山眞治

 陰影を付ける前に、まず光の方向を決定することが重要です。光がどこから来ているのかを理解することで、自然な影の位置と形状を描くことができます。光源によって影がどのように変化するかを観察し、それをデッサンに反映させましょう。

 そして、真夏の強烈な直射日光に伴う影が濃いように、あなたの向かい合っているモチーフにあたる光が強ければ強いほど、その影は濃いことを覚えておきましょう。

 逆に、窓から室内に入ってくる光は、部屋の中へ入っていくに従って、徐々に弱まっていくので、室内に入っていく光のエッジには、徐々にトーンを弱めることでリアリティーを強調できます。上の作品を参照してください。

影を段階的に構築する

 陰影を付ける際には、一度に濃い影を付けずに、徐々にトーンを重ねていくことがポイントです。

 薄く始めて徐々に筆圧を高めることで、よりリアルな影のグラデーションを描くことが可能になります。これにより、形状の丸みや立体感が表現でき、作品に深みが増します。

 この場合には、陰影を描き込んでいきつつ、全体のバランスを見ながら影を入れていくようにしましょう。この段階で、改めて花に濃い陰影を入れる必要のある部分にも気づけます。

線の太さと圧力を調整する

 陰影を表現する際には、筆圧と線の太さを意識的に調整することが重要です。

 軽いタッチで広範囲の薄い影を作り、必要な部分にだけ筆圧を高めて濃い影を加えることで、作品にダイナミックなコントラストを生み出すことができます。つまり、影の中にも、より濃い影があることも覚えておきましょう。

コントラスト(明暗差)を活用する

 コントラストは陰影を際立たせるための効果的な手法です。明るい部分と暗い部分の対比を強調することで、デッサンに視覚的なインパクトを与えることができます。

 特に、強い光が当たる部分の背景や隣り合わせに、濃い影を配置することで、立体感を強調できますし、光っている部分に「輝いて見える」ほどの効果を与えることもできます。

絶え間ない練習と評価

 技術の向上は、絶え間のない練習から得られます。さまざまな環境下で光と影を観察し、それを鉛筆画やデッサンに反映させる練習を繰り返しましょう。

 また、完成した作品を客観的に評価し、どの部分に改善が必要かを見極めることは進歩につながります。

 これらの陰影のテクニックをマスターすることで、あなたの鉛筆画やデッサンは、より一層リアルでプロフェッショナルな仕上がりになるでしょう。練習を重ね、常に新しい発見を求めることが、アートスキルを磨く鍵です。

花のデッサンを楽しむための追加のリソースとヒント

     第2回個展出品作品 コスモス 1997 F10 鉛筆画 中山眞治

 花のデッサンは芸術的技術だけでなく、観察力や創造力を養う素晴らしい方法です。本章では、花のデッサンをさらに楽しむための追加のリソースと有益なヒントを提供します。

参考書籍とオンラインコース

 花のデッサンのスキルを向上させたい場合、専門の書籍やオンラインコースが大いに役立ちます。

 筆者もかれこれ30年も使っている『東京武蔵野美術学院・監修 鉛筆デッサン』は、中古になりますが、花を含めたあらゆる描画方法が詳細に説明されています。現在でもネットで購入可能のようです。

 また、他の専門書でもよいので、あなたの気に入った本を1冊購入しましょう。たくさんの構図の載っている専門書も1冊あるといいですね。

 また、UdemyやSkillshareなどのプラットフォームでは、専門家による詳細な個別指導(チュートリアル)が提供されており、自宅で簡単に学ぶこともできます。

実物観察の重要性

 実際の花を直接観察することは、デッサン技術を高める最も効果的な方法の一つです。近くの公園や植物園を訪れ、さまざまな種類の花をじっくりと観察しましょう。

 花の構造、色、形状を自分の目で確かめることで、細部にわたるデッサンの精度が向上します。また、訪問する際には、デジカメをお忘れなく。スマホでも良いのですが、画質が良く、パソコンなどへの取り込みがしやすいものを持参しましょう。

 訪問した際には、それらのそれぞれのモチーフをよく観察しておき、パソコンへ取り込んだ画像を見ながら、あなたの記憶による光と影の状態も併せて再現できれば、作品に仕上げられます。

描画ツールの選択

 適切な描画ツールを選ぶことも、花のデッサンの楽しみ方を広げる重要な要素です。異なる硬度の鉛筆を使い分けることで、より繊細でリアルな描写が可能になります。

 既述していますが、複雑な部分を描く際には、その個所を薄めのHやHBで、縦横斜めの4通りの優しい軽いタッチの線で埋めて、「練り消しゴム」を鋭いプラスドライバーのような形状にして、明るい部分を拭き取り、あたりをつけることもできます。

スケッチグループへの参加

 他のデッサン愛好者と交流することも、スキルの向上とモチベーションの維持に役立ちます。地元のスケッチグループやアートクラブに参加すると、他のアーティストから刺激を受けることができます。

 オンラインのフォーラムやソーシャルメディアグループも同様に有益で、世界中のアーティストと作品を共有し、フィードバックを得ることができます。

定期的な練習の継続

 花のデッサン技術を磨くためには、定期的な練習が不可欠です。毎日少しずつでも良いので、スケッチを続けることが大切です。

 また、挑戦したい新しい技術やスタイルがあれば、積極的に試してみましょう。実践を通じて得られる経験が、最も有効な学習につながります。

 これらのリソースとヒントを活用して、花のデッサンの技術を高め、描画の楽しさを深めてください。

まとめ

 ここでは、初心者が鉛筆画やデッサンで花を描くために必要な基本知識と技術をまとめてご紹介しました。これらのポイントを活用して、花のデッサンのスキルを向上させ、描画をより楽しむことができます。

  • 基本の把握: 初心者の人は、鉛筆の適切な持ち方と基本的な線の引き方から学びます。モチーフ全体の輪郭線を取る際には、鉛筆を軽く持ち、肘や肩を使って流れるような線を引くことがポイントです。
  • 形と構造の観察: 花の形を描く前に、その全体的な形と構造を観察します。シルエットから始め、次第に細部へと進むことで、正確なデッサンが可能になります。
  • 陰影の技術: 光の方向を意識し、それに基づいて陰影をつけることで、花に立体感を与えられます。段階的に濃淡を加えることが、リアルな影の表現には不可欠です。
  • ディテール(細部)の強調: 花びらの質感や中心部のディテールに注意を払い、細かいテクスチャ(質感や風合い)や陰影を加えることで、作品に深みを与えられます。
  • リソースの活用: 書籍やオンラインコースを利用して知識を深め、実物の花を観察して描画技術を高めることもできます。
  • 定期的な練習: 日々の練習を通じてスキルを磨き、時には他のデッサン愛好者と交流することで新たな刺激を得ることも有益です。

 これらのポイントを実践することで、初心者の人でも次第に花のデッサンの技術を向上させることができ、より複雑な題材にもチャレンジできるようになれます。花の魅力を存分に表現するデッサンを楽しんでください。

 ではまた!あなたの未来を応援しています。

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